ありがとう沖縄
ゆうま a.k.a. 韻を踏むペニスだぜ!
ぺにぺにー!
お陰様で、沖縄でのゲストライブ終了。
あんまり言わないようにしてたけど、
出発の前々日ぐらいから喉の調子があまり良くなかった。
東京での練習のときに、スタジオで、腹じゃなくて喉から声を出してしまって、気持ちよくないときのまんこみたいにカラカラに乾いてしまって、炎症を起こしてしまったみたいだ。
だから沖縄にいる間、本番までずーっっと喉をケアすることばかり考えてた。
東京から呼んでもらっているのに、声が出ないから本番行為ができませんなんてありえない。
1日に水分を3リットル以上とったり、
のど飴をなめたり、
ホテルで部屋を乾燥させないようにしたりして、喉に優しく、を心がけていた。
ホテルの部屋で、
加湿器代わりに、お風呂に熱湯をためて寝たら、翌朝、湿度で部屋中の天井や壁が水滴だらけになってて、部屋に干してあった衣装が気持ち良いときのまんこみたいにしっとりしてた。
まあそんなインポテンツな状態でも、練習しないわけにはいかないので、前日に現地のスタジオを予約した。
練習に沖縄のスタジオを使うのは初めてだった。
モノレールの古島駅というところから、徒歩5分ぐらいのとこにある、Studio LiVSというスタジオで、地図を見ても辿り着けないようなところにあった。
それもそのはず、廃墟のようなビルで、
表側には看板も出ていない。
裏側に回りこんで初めて看板があるというようなところだ。
ほんとうに小さなスタジオで、
ドアを開けると受付の奥の方に、
優しい顔をした親父さん、おそらく店長さんがいた。
共演の浅葉とふたりで向かったのだが、
受付で機材をつなぐケーブルを借りようとしたら、
ケーブルは2人分ない、1本しかない、と申し訳なさそうでもなく、ただ、優しい声で言われた。
それじゃあ前日なのに練習できないじゃないか!などと普段なら焦ってしまうかもしれないが、なぜかそのときは、やけに落ち着いていて、1本で全然いいです、といい、
われわれはそれぞれの部屋に向かった。
スタジオの個室内は、これまた小さな正方形の部屋で、木造の、山のなかのロッジのような、あたたかいニオイのする部屋だった。木造だからか、他の部屋の音がかすかに、いや、それなりに漏れてくる。
喉を気遣うためにクーラーをあえてかけずに、そしてケーブルがなく機材をつなげないので、ほぼ生声で練習をしていたら、汗をかいてきて、とてもいいバイブスで練習できた。
喉のことがあれほど心配だったのだが、なんだか翌日はイケる、そんな気がしてスタジオを出た。
余談になるが、僕は、東京にいるときは、ミュージシャンたちには名の知れた、看板の目立つチェーン店のようなスタジオで練習することが多い。
東京のスタジオでは、場所がわからないなんてことや、ケーブルの本数が足りなくなるようなことや、ほかの部屋の音が漏れてくることもない。
その意味で、便利さでいえば抜群に便利だということになる。
けれども、沖縄の現地で、決して便利だとは言えないスタジオで前日に練習をすることが、なんだかとても新鮮で、いいなあ、と思ったのだ。
練習を終えてスタジオを出る際、受付で、店長さんと思われる優しそうな親父さんと色々話してみようかと思ったのだが、やめた。
沖縄の人たちって結構ここで練習してるんですか?とか、
この辺だとどの会場が有名なんですか?とか
、
僕、東京から来たんです明日ライブなんですここで今日練習できてよかったです、とか言おうかと思ったけど、
なんだか口に出してしまったらすごく安っぽくなってしまいそうで、
口を塞ぎ、だまって、スタジオを出た。
今の俺かっこいいぞ、なんていい気分にひたる。
だが次の瞬間。
急に尿意に襲われた。
もう一度スタジオに戻り、親父さんに話しかける。
「トイレどこですか?」
トイレはスタジオ内にはなくて、廃墟のビルの外にあった。
扉を見る限り、古くていかにも怪しそうな、汚そうな、くさそうなできれば入りたくないな、と思うような見た目だった。
だが、扉を開くと...
トイレの壁は、水色と白の塗料できれいに塗られていて、空と雲が描かれていた。
クサイニオイは一切しない。
それどころか、トイレとは思えない気持ちの良い香りが漂っていた。
トイレの芳香剤のニオイではない。
なんと、トイレの上の方に、洗濯用の洗剤と、お洒落なミルクのようなハンドソープが置かれていたのだ。
古いながらも、そのトイレをきれいに、そして人に気持ちよく使ってもらえるように演出していることに、感動した。
最高の思い出です。
ありがとう、沖縄。
追伸: ライブについて書こうとしたら、前置き、いや、前戯が長すぎて、イベント本番について触れられませんでした。さすが、前戯8割本番2割が座右の銘の僕です。
後日、絶対書くよ。